仏師|木村光秀のホームページです。高野山で修行をした僧侶でもあり、祈りと信仰をもとに、仏像を彫り続けています

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干支(えと)と守り本尊


こんにちは。拝んで刻んで又拝む木村光秀です。

ついこの前「あけましておめでとう」などと言っていたのに立春、雨水を過ぎて早くも2ヶ月が経とうとしています。

本年平成28年は申(さる)年です。さらに詳しく言うと丙申(ひのえさる)というのですが、猿ではなく申だし、丙は読めないし・・・・・

そもそも干支って何?ということで少し調べてみました。

 

◉干支のこと。

ややこしいですが、元々、干(かん)と支(し)は別のもので(中国殷(いん)時代の起源)干は1~10までの日数を数える符号で、甲、乙、丙、丁、戌、己、庚、辛、壬、癸(こう、おつ、へい、てい、ぼ、き、こう、しん、じん、き)のこと。

支は1月~12月までの月を呼ぶための符号で、子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥、(し、ちゅう、いん、ぼう、しん、し、ご、び、しん、ゆう、じゅつ、がい)の事です。

そして漢時代頃、十二支に動物名をはめ、子(ね)丑(うし)寅(とら)・・・・・・・・・と呼ぶようになったそうです。

さらにこの干と支が組み合わされると、甲、乙、丙、丁・・・・・をきのえ、きのと、ひのえ、ひのと、つちのえ、つちのと、かのえ、かのと、みずのえ、みずのと、と呼び、先の子、丑、寅(ね、うし、とら)・・・とは甲子(きのえね)乙丑(きのとうし)丙寅(ひのえとら)から壬戌(みずのえいぬ)癸亥(みずのとい)まで何と60通りの組み合わせになるのです。単に申年と言えば12ごとに巡る来る訳ですが、丙申の年は60年に一度、60年前の丙申年に生まれた人は、今年かぞえ年の61歳、これを還暦として祝うのです。

 

◉守り本尊(念持仏ねんじぶつ)

 十二支には、それぞれ」守り本尊が定められています。高野山家宝暦によれば、あまたの仏菩薩がおわす中から自ら念持仏を定めることは実に難事であり、古人が十二支をそれらの個性に対して守り仏を示してくれた親切はそのまま受け容れてよいとし、各念持仏のご真言(古代インドの言語(サンスクリット)でその尊格への賛嘆、帰依を表している)を朝夕唱えて信仰と反省と努力を続ければ必ずや多幸な生涯を送ることができる、とされています。

子年生まれの人の念持仏は、千手観音(せんじゅかんのん)

丑と寅年は、虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)

卯年は、文殊菩薩(もんじゅぼさつ)

辰と巳年、普賢菩薩(ふげんぼさつ)

午年は、勢至菩薩(せいしぼさつ)

未と申年は、大日如来

酉年は、不動明王

戌と亥年は、阿弥陀如来   です。

今年は申年ですので大日如来について少々述べさせて頂き、この稿をしめたいと思います。

 

大日如来=マハーヴァイローチャナ・タターガタ=摩訶毘盧遮那如来(まかびるしゃなにょらい)訳すと「偉大なる光の仏」ということになります。

わかりやすいイメージとしては、太陽の光が生きとし生けるもの全てを包み育むように大日如来は宇宙一切の存在そのものとして、その智慧の光は陰日向を造らず全てを明らかに照らし、その慈悲の働きは、曇ることも、さえぎられることもなく、あらゆる人々に及ぶ。

また大日如来の慈悲の心と智慧は昼夜を分かたず働き、しかも永劫に亘って尽きることがないとされています。

お姿は上半身に条帛(じょうはく)、下半身に裳(も)をまとい、全身を瓔珞(ようらく)などの装飾で荘厳(しょうごん)し、結髪は肩に垂れ五仏(注1)の宝冠を戴き白蓮華上に座しています。印相は二種あり、法界定印(ほうかいじょういん)(へその前で両掌を重ね左右の親指の先端を付けた、いわゆる座禅の時のかたち)と、智拳印(ちけんいん)(胸の前で左拳の人差し指を立て、その先を右拳で握る。忍者ごっこの手の形の原形の一つと言われています。)いずれにせよ彫刻で表すには、詳細がわからないと造ることができず、その点高野山で修行し、正しい印の形を教えて頂いた事が大変役に立っています。

大日如来(胎蔵)

大日如来胎蔵

注1)五仏

胎蔵五仏と金剛界五仏があり、前者は「大日経」というお経の内容を図示した「胎蔵曼荼羅」(たいぞうまんだら)の中心の大日如来、寶幢(ほうどう)如来、開敷華王(かいふけおう)如来、無量寿王如来、天鼓雷音(てんくらいおん)如来。後者は「金剛頂経」というお経の内容を図示した「金剛界曼荼羅」の中心の大日如来、阿閦(あしゅく)如来、寳生(ほうしょう)如来、観自在王如来、不空成就(ふくうじょうじゅ)如来の事。曼荼羅は「本質を有するもの」という意味。


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