仏師|木村光秀のホームページです。高野山で修行をした僧侶でもあり、祈りと信仰をもとに、仏像を彫り続けています

BUUSHI BLOG

仏師ブログ

  • お知らせ

不動明王像 ふどうみょうおうぞう


こんにちは

拝んで刻んで又拝む佛師僧  木村光秀です。久しぶりのブログです。

不動明王座像が完成致しましたので、今回は不動明王についてお話し致します。

 

お不動様アップ

「お不動さま」と呼び親しまれ、「観音さま」と共に民間信仰のスター的な存在ではないでしょうか?ではそもそもお不動さまとはどんな仏様なのでしょう。

仏様の分類とその特徴

仏様の世界は四種の階級に分類されます。

すなわち如来部菩薩部明王部天部です。

◎如来部の主な仏様は

釈迦如来、阿弥陀如来、薬師如来、大日如来等。

◎菩薩部には

観世音菩薩、地蔵菩薩、虚空蔵菩薩、文殊菩薩等。

◎明王部には

不動明王(五大明王という場合、降三世(ごうさんぜ)明王、軍荼利(ぐんだり)明王、大威徳(だいいとく)明王、金剛夜叉(こんごうやしゃ)明王の四尊が加わります)

愛染(あいぜん)明王

孔雀(くじゃく)明王等

◎天部には

梵(ぼん)天

帝釈(たいしゃく)天

毘沙門(びしゃもん)天(四天王という場合、毘沙門天は多聞(たもん)天と呼び、持国(じこく)天、増長(ぞうじょう)天、広目(こうもく)天の三尊と組みます)

吉祥天等

 

如来(タターガタの訳)とは

真理に従って来たり、真如より現れ出たものの意。迷いの此岸(しがん)から完全に離れ、悟りの彼岸へ解脱した状態です。

 

如来のお姿は

 

前に御紹介した大日如来を除き、頭髪は螺髪(らほつ)といって縮毛(よくパンチパーマ状などといわれます)。頭頂部は二段(コブの様)になっていてこれを肉髻(にっけい)相といいます。いわゆる知恵のコブです。額には白毫(びゃくごう)相があり、これは実は一本の白い長い毛がうずまき状になったもので、そこから慈悲の光を発しているのですが、彫刻では水晶(ガラス)をはめ込んで表現します。

その他にも縵網(まんもう)相(指の間に水かきのような膜があり、衆生を救いあげる)など、三十二の特徴があるとされているのですが、全てが彫刻で表し得るわけではありません。

衣は衲衣(のうえ)といって一枚の細長い布を腰回りから左肩にかけてまくというのが基本で、よく理解していないと彫刻で表す時に苦労します。

手に印を結び、その形によって◯◯如来かがわかります。

相好(そうごう)(お顔)は、いかに衆生を救うかを常に思考(三昧ざんまい)されている慈悲相で表されます。

 

菩薩のお姿は

剃髪(ていはつ)僧形(そうぎょう)の地蔵菩薩を除き、髪を高く結い上げ、宝冠(ほうかん=かんむり)、鐶釧(かんせん=うで輪)瓔珞(ようらく=胸かざり)等で身を荘厳(しょうごん)しています。

上半身は裸身で両肩から腕にショール様の天衣(てんね)を着け、条帛(じょうはく)という帯状の布を左肩から右脇下に斜めにかけ、端は腹部にに垂らしています。

腰には裳(も)又は裙(くん)という一枚布を巻いています。そして手には持物(じもつ)といって蓮華、剣、宝珠、水瓶(すいびょう)、金剛杵(こんごうしょ)等々様々な物を持っています。持物はその仏様の本願や性格を象徴しています。相好は、迷える衆生と共にいて導いて下さる、母性的な優しさを表します。

 

天(ディーヴァの訳)とは

六道(衆生が輪廻転生する六種、すなわち地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天)の内、天道(界)に住する諸神(天)のことで、元々は仏教以前からのインド古代神話中の神々でした。それが仏教に取り入れられて仏法や修行者の守護者となっています。(お姿は様々です)

 

さて、明王

ヴィドゥヤーラージャの訳で明とは智慧の光明の意ですが、真言、すなわちその尊格の功徳(くどく)を発揮させる不可思議な威力を持った呪文を指し、明王とは、その明を司る王の意味です。火炎を背負い、忿怒(ふんぬ)の形相(ぎょうそう)をして菩薩さんのように優しく導かれても聞き入れない者を慈悲の心を内に秘めて力づくでも救済します。(孔雀明王は菩薩形)

H.P. http://kimurakoshu.jp/butsuzo-works/bosatsu/150

仏像作品一覧も合わせてご覧下さい。

 

不動明王

不動とは、アチャラ・ナータの訳で、正確には不(無)動尊といいます。不動使者ともいわれ、これは大日如来の使者の意。「アチャラ」は、古代インド ヒンドゥー教のシヴァ神の異称のひとつでもあります。

さらに古代インドでは「アチャラ」に続いて「チャンダマハーローシャナ(恐ろしく大いに怒れるもの)」という忿怒尊が出現します。これこそが現在我々が日々お唱えする不動明王真言「ノウマクサマンダ バザラダン センダマカロシャダ ソハタヤ ウン タラタ カンマン」の「センダマカロシャダ」に他なりません。

 

チャンダマハーロシャナ像

スキャン 3

アチャラ像

スキャン 4

 

日本の不動明王の歴史

 

平安時代、弘法大師空海(お大師(だいし)さま)が中国から請来(しょうらい)された大毘盧遮那(だいびるしゃな)大悲胎蔵大曼荼羅と金剛界九会(くえ)曼荼羅(いわゆる現図曼荼羅)から始まります。そしてこの胎蔵曼荼羅中に現された不動明王のお姿こそが、後々数多(あまた)製作される不動明王像の根本です。

すなわち頭頂にレンゲを戴き、額に水波のシワ有り。髪を総髪にして顔の左側に弁髪(べんぽつ)を垂れ、両眼を見開き、上の歯で下唇を噛む。顔を少し右に向け右手に利剣を執(と)り、左の手に羂索(けんざく)を持す。身青黒色(しんしょうこくしき)にして瑟瑟座(しつしつざ)(盤石座(ばんじゃくざ)=岩座とも言う)の上に半迦(はんか)座し、迦楼羅炎光(かるらえんこう)を負う、というものです。(迦楼羅=ガルーダ  インド神話中の霊鳥)(瑟瑟=宝玉の一種で青玉のこと)

このお姿を「弘法大師様(よう)」と称し東寺講堂及び御影堂(みえいどう)の不動明王像(いずれも国宝  平安時代前期、九世紀)が現存する最古の作例です。

 

 

光秀造佛處 平成二十八年謹刻 不動明王座像

お不動様全身

此度完成しました、写真の不動明王座像は、

桂材一木造(かつらざい・いちぼくづくり)

総高860cm、巾  奥450cm、(佛寸法座一尺)

藍(あい)・茜(あかね)・丁字(ちょうじ)弁柄(べんがら)等により染色

本金泥加飾

 

真言行者として正しく「弘法大師様」のお不動様を平成の今、残しおかねばならぬという一心で謹刻致しました。

この不動明王座像は、平成二十八年十一月一日~七日名古屋市守山区  大森寺(だいしんじ)本堂で開催予定の木村光秀個展に出陳致します。

さらに詳しくお知りにになりたい方や購入を検討する為、費用など知りたいという方は

H.P. http://kimurakoshu.jp

お問い合わせホームから、又は直接お電話頂けますれば幸甚に存じます。宜しくお願い申し上げます。

合掌


PRODUCTION AND REPAIR

仏像制作・修理

仏像制作

PRODUCTION

仏像制作

「何もわからないが何か仏像をお祀りしたい」といった御相談からでもOKです。もちろん宗派は問いません。

仏像修理

REPAIR

仏像修理

風化や災害・人災などにより破損した仏像を、儀軌に則した形で元々の御姿に戻します。

精入れ

TO DWELL THE SOUL

精入れ

光秀造佛慮では、開眼作法からお祀りの作法。古い仏像の修復や撥遣(はっけん)お精抜きもいたします